元スポーツ担当バイヤーがコッソリ教える、お買い得商品を見つける(その1)

長年スポーツ商品バイヤーをしてきた中で培った知識からできる範囲で書いてみようかと考えてみました。内容の保証はできませんが。。。

上手な商品検索でお買い得商品を見つける

スポーツ商品に限らず世の中には様々な商品が出回っています。そんな商品達をどうやって1つ1つ識別しているのか。これが分かると市場価格を調べたり、商品を比較検討が簡単にできます。


一般の販売店ですが値付けをする際は「型番単位」で価格を付けてます。
端のサイズだけが残ったりすると在庫処分で「サイズ単位」で値下げしたりします。
そういった際にネットショッピングでは「型番で商品を探して、サイズ単位で絞っていく」と価格比較が楽だったりします。


ショッピングモールで探してみても、色々商品がありすぎて何を見たらよいかわからない!と思いませんか?商品名を検索しても色々でてきてよくわからなかったり。。。
そんな時、こういった商品識別の視点で探してみると検討しやすいと思います。


【型番の商品比較】

具体例でわかりやすいのは価格コムさんなどが主に家電商品の価格比較をされてます。



これは「型番単位」での商品を識別しているので容易に比較できるという仕組みです。
ただ、価格コムさんは商品型番を登録して流通の共通コードであるJANコード(商品のバーコードに記載してある13桁番号)をベースにデータの紐付けをしてます。
価格コムのデーターベースに登録された商品を元にしているので、スポーツ用品のようにカラー・サイズ含めて膨大な商品量でシーズンで頻繁に商品が入れ替わる業界は量が多すぎて網羅しにくく、こういった業界は比較のデータベース作りがにくいので発展してません。使い勝手が悪いのです。


なので、ショッピングモールなど多種多様で膨大な商品の中からお買い得商品を見つけるには「ピンポイントで商品を検索すること」が大事です。
前回お買い得の時期について述べましたが、加えて型番を意識して商品検索できるとその時のお買い得商品を効率よく探せるという訳です。

【型番の識別】

では商品型番はどこを見ればよいのか。
法則があるのか、というとメーカーブランド毎に様々だったりします。しかもメーカー都合で方式は変わったりしますのでいつの時代でも共通なわけではありません。
型番は「数字」であったり「英数字」であったり「数字や記号の組み合わせ」であったり。カタログなどに記載はありますがそれが商品を指しているのか、カラーなのか、それともサイズなのか、分類なのか。。。
意外とどこを見ればよいのか分からなかったります。実際バイヤーの新人教育上でも、ここに疑問を持つことは多いようです。
パターンが多すぎるので、ここでは現行での見方&メジャーブランドで見てみましょう。

【アシックスの型番】


アシックスは一般には商品名で認識している方が多いです。(例:GEL-KAYANO/ゲルカヤノなど)しかもシリーズに番号を付けてます。
この番号によって、長期に渡って人気で開発され続けている商品かが分かる点は商品選びに使いたいですね。
ただ、検索するとなると商品名は新旧混ざって色々な商品が検索されてしまいます。
そこで「英3字+数3字 (ハイフン) 数4字」の型番をみましょう。
<例>
GEL-KAYANO(ゲルカヤノ)24 「TJG958-****」もしくは「TJG758-****」


ここで気をつけるのはメンズ・レディースで型番が別な点です。また色によりカラー番号が4桁が振られており、型番後ろのハイフンで繋がった「****」が該当箇所です。また甲周りが広め(スーパーワイド)や甲周りが細め(スリム)など、同じ商品でも特徴・機能により型番を別にしています。
2017年度モデルより新型番方式に徐々に切り替えていくようで、移行期の今だけかもしれませんが「T7J4N-****」というのも「ゲルカヤノ24」です。
新方式は「英+数+英+数+英(ハイフン)数4字」
商品名が同じであっても型番が違っていたら、限定生産や流通ルート限定品など「違う商品」として扱っています。結果として「商品名」というのは検索のキーにはなりにくいということですね。

※豆知識

ちなみにアシックスは2017年秋冬モデルより、シルバー or ゴールドという商品カテゴリーの分け方をして流通によって展開商品を大幅に変更させてます。大きくは「ランニング専門店」と「その他」という形で、ラン主力モデルは専門店で展開するという施策を取り始めました。
その際、従来の主力モデルとほぼ同レベルのモデルをシルバーのカテゴリーにも設定しています。ただ新モデル扱いなので知名度的に同じように人気がでるとは限りません。売れないと価格も下がりやすくなるので、このモデルをあえて狙うというのも賢い選択になるかも??
結果として従来の主力モデルがネット販売で買えなくなるわけではないので一般ユーザーにはあまり関係ないですね。ただ競争が減って価格が高止まりする可能性もある点は留意したいところです。

【ミズノの型番】


ミズノも一般には商品名がイメージとして強いです。(例:WAVE RIDER/ウェーブライダーなど)そしてシリーズに番号を付けている点もアシックスと同様。
型番は「英+数+英2字+数2字」です。
※昔発売され現在まで継続販売の商品は別方式ですが英数字組合せの点は一緒です。
<例>
WAVE RIDER 21  「J1GC18**」「J1GD18**」
WAVE RIDER 21 ワイド  「J1GD1806**」
WAVE RIDER 21 スーパーワイド  「J1GC1804**」
WAVE RIDER 21 スリム  「J1GD1807**」
WAVE RIDER 21 GTX  「J1GC1874**」「J1GD1874**」


メンズ・レディースで型番が別で、甲周りが広め(スーパーワイド)=SW、防水透湿素材ゴアテックス使用(GORE-TEX)=GTX」と商品名に付いたものなどは、特徴・機能により型番を別にしてる点もアシックスと同じで把握しやすいですね。
ユニセックスの場合はメンズ型番を使い一型展開。スーパーワイドはメンズ展開、ワイドはレディース展開と別れてます。型番後ろの「**」ミズノのカラー番号は数字2桁ですね。

※豆知識

実はミズノは型番の頭2桁が競技カテゴリになっており、ランニングシューズは「J1」
で、駅伝含めた陸上競技系シューズは「U1」となっているので、型番をみればだいたいどのカテゴリの商品かが分かります。


外資ブランドは次回へ。